テクニス オデッセイの評判と特徴
見え方と手術後の満足度はどこまで向上する?
Odyssey

概要

テクニス オデッセイは、「回折型」の多焦点眼内レンズです。
遠くから手元まで、さまざまな距離にピントが合うよう設計されていますが、特に遠くの見え方に優れている点が大きな特徴です。
このレンズは選定療養の対象となっており、レンズ代は自己負担になりますが、手術費用には健康保険が適用されます。
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テクニス オデッセイとは?

テクニス オデッセイは、「回折型」に分類される多焦点眼内レンズであり、「連続焦点型(Continuous Range of Vision)」とも呼ばれる最新設計のレンズです。

このレンズの最大の特徴は、遠方から中間距離、さらに手元まで、焦点がなめらかにつながるように設計されていることです。
日常生活の中で必要とされるさまざまな距離に自然にピントが合いやすくなっています。

テクニス オデッセイは、世界的に高い評価を受けている医療機器メーカー、ジョンソン・エンド・ジョンソン社によって製造されています。1,2)
長年にわたり多くの眼科医療機器を手がけてきた企業による製品であり、その設計や品質は高く評価されています。

引用 1) https://surgical.jnjvision.jp/products/iols/multifocal/tecnis-odyssey
2) https://www.jnjvisionpro.com/en-us/products/tecnis-odyssey/

テクニス オデッセイ
医療機器承認番号 30600BZX00024000
販売名 テクニス オデッセイ VB Simplicity
製品名(モデル) テクニス オデッセイ オプティブルーSimplicity
(モデル:DRN00V)
全長 13.0mm
光学部直径 6.0mm
材質 紫外線・紫色光吸収剤含有アクリル-
メタクリル架橋共重合体
光学部デザイン ProTEC360°シャープエッジデザイン
支持部デザイン Haptics offset from optic,Tri-FIXデザイン
屈折率 1.47(35℃)
度数範囲 +5.0~+28.0(0.5D刻み)

テクニス オデッセイはテクニス シナジーを改良されたレンズ

テクニス シナジーについて

テクニス シナジーは、国内で選定療養の対象がある多焦点眼内レンズの中でも、最も近い距離までピントを合わせることができるレンズです。

一般的な多焦点眼内レンズでは、おおよそ40cm 程度までの近方視が可能ですが、テクニス シナジーは約35cm までの近方視に対応しており、より手元に強いレンズとされています。

そのため、読書やスマートフォン操作など、非常に近い距離を見る機会が多い方に適した選択肢となります。

ただし、デメリットとしては、夜間に光がにじんだり、輪っかのように見える「ハロー・グレア」現象が比較的強く出やすい傾向があります。
夜間運転や暗所での作業が多い方には注意が必要です。

テクニス オデッセイについて

テクニス オデッセイは、ジョンソン・エンド・ジョンソン社が開発した、独自の「Freeformテクノロジー」を採用した回折型多焦点眼内レンズです。

回折型のレンズは通常、光を分けるために表面に微細な凹凸構造がありますが、「Freeformテクノロジー」ではその凹凸を滑らかに加工することで、光の乱反射や歪みを最小限に抑える工夫が施されています。

これにより、従来の回折型レンズに比べて、夜間の眩しさや光のにじみが少なく、より自然で快適な見え方が得られる可能性があります。

テクニス シナジー

テクニス オデッセイ

シナジーと比べ、オデッセイでは、
表面の凹凸が滑らかに加工されています。

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テクニス オデッセイの特徴

ハロー・グレアが少ない

テクニス オデッセイでは、レンズ表面に施された「Freeformテクノロジー」により、従来の回折型レンズに比べて表面の凹凸が非常になめらかに仕上げられています。

この加工技術によって、光の異常な乱反射が抑えられ、ハロー(光の輪)やグレア(まぶしさ)といった見え方の不快な症状が大幅に軽減されています。

実際に術後の患者様からは、90% 以上の方が「ハロー・グレアをほとんど感じない」、または「わずかに感じる程度だった」と報告されており、夜間の運転や暗い場所での視認性にも配慮された設計であることがうかがえます。

このように、テクニス オデッセイは、快適な夜間視力と日常生活での自然な見え方を重視する方にとってバランスのとれた選択肢となる眼内レンズです。

ハロー・グレアグラフ
テクニス オデッセイを使用された方のうち、
93% がハロー・グレアをほとんど感じなかったと報告されています。

遠くの見え方がよくなった

従来の多焦点眼内レンズでは、手術後にわずかでも近視や乱視が残ってしまうと、遠くの見え方がぼやけるという課題がありました。

このため、手術後にもメガネが必要になるケースが少なくありませんでした。

テクニス オデッセイは、この点にも改良が加えられており、多少の近視や乱視が残っても、裸眼で遠くを見ることができる視力の安定性が特徴です。

両眼 遠方裸眼視力
平均視力:20/20(1.0)
81.2%:20/20(1.0)以上
92.8%:20/25(0.8)以上
80% 以上の方が、メガネを使わずに遠くの見え方で1.0以上の視力を得られています。

レンズの位置ずれに強い

従来のテクニス シナジーは、非常に高性能なレンズである一方で、眼内での位置がわずかにずれるだけでも、見え方に影響が出やすいという繊細な一面がありました。

一方、新しく登場したテクニス オデッセイは、レンズの位置ずれ(ディセンタリングやチルド)に対する耐性が高く設計されています。わずかなずれが生じた場合でも、見え方への影響が少なく、安定してクリアな視界を維持しやすいのが大きな特徴です。

この特性により、手術後のわずかな変化にも強く、長期的にも快適な見え方が続きやすいレンズとして、多くの眼科医からも注目されています。

中心からの位置ずれ

logMARは低い数値ほど視力がよい

logMAR 視力
-0.1= 1.25
0 = 1
0.1= 0.8
テクニス オデッセイは、眼内で位置が多少ずれても視力が低下しにくい設計となっています。

暗いところでも見やすい設計

多焦点眼内レンズは一般的に、暗い場所では「コントラスト感度(物の輪郭や明暗の差を識別する力)」が低下し、見えにくさを感じることがあります。

しかし、テクニス オデッセイは独自の光学設計により、暗所でもコントラスト感度が保たれやすく、ぼやけにくく、より自然な見え方を実現しています。

そのため、夜間の外出や薄暗い室内でも、安心して日常生活を送ることができます。

明るいところ
暗いところ
テクニス オデッセイは、暗い場所でも明るい場所とほぼ同じレベルのコントラストを保つことができるよう設計されています。

レンズの度数ずれに強い設計

眼内レンズの度数は、術前に精密な検査と計算を行って決定しますが、それでもごくわずかな誤差が生じることがあります。

この"度数ずれ"は、術後の見え方に影響を与えることがあり、多焦点レンズでは特に問題となることがあります。

しかし、テクニス オデッセイは、設計上このような度数のわずかなずれに対しても影響を受けにくく、多少の誤差があっても良好な見え方を保ちやすいのが特徴です。

単眼裸眼遠方視力20/25以上を達成した割合

乱視の調整が可能で、術後の軸ずれが起こりにくい設計

テクニス オデッセイは、乱視矯正(トーリック)機能を備えたモデルがあり、乱視のある方にも対応可能です。

これにより、術前の乱視をしっかり補正し、より鮮明な見え方を目指すことができます。

さらに、レンズを支える部分(ハプティクス)に特殊な加工が施されており、眼内でレンズが回転しにくい設計となっています。

これにより、乱視矯正レンズにとって重要な「乱視軸のずれ」が起こりにくく、術後も安定した視力を維持しやすいのが特徴です。

テクニス オデッセイは、軸ずれを抑える設計で回転しにくい

テクニス オデッセイのデメリット
失敗・後悔しないためにも知っておくべきこと

近くの見え方が弱くなった

テクニス シナジーは、目元から約35cm という非常に近い距離までピントを合わせることができる多焦点眼内レンズです。

一方、テクニス オデッセイは目元から約40cm の距離までが見える設計となっており、見える距離がシナジーに比べてやや遠くなっています。

そのため、スマートフォンを目に近づけて操作する習慣がある方にとっては、テクニス オデッセイでは近すぎる距離が少し見えにくく感じる可能性があります。

1m 前後でやや見えづらい可能性がある

テクニス オデッセイだけでなく、テクニス シナジーや一般的な3焦点眼内レンズでは、1m 前後の中間距離がやや見えづらく感じることがあります。

これは、これらのレンズが「近く」と「遠く」に重点を置いた設計であるため、ちょうど中間にあたる距離でピントがやや甘くなることがあるためです。

日常生活の中で、1m 前後の距離を見る機会が多い方には、より中間距離の見え方を重視した『5焦点眼内レンズ』がおすすめです。 オデッセイでは近すぎる距離が少し見えにくく感じる可能性があります。

テクニス オデッセイや他の3焦点眼内レンズでは、
約1m 前後や35cm より近い距離では、見えにくさを感じることがあります。

コントラスト感度の低下とハロー・グレアがある

回折型の多焦点眼内レンズにはすべてにおいて共通する特徴があります。それは、「コントラスト感度の低下」と「ハロー・グレア」です。

コントラスト感度とは、物の輪郭や細部の違いをどれだけはっきり認識できるかという"見え方の質"を示す指標です。

これは単焦点眼内レンズや焦点深度拡張型の多焦点眼内レンズと比べると、回折型ではやや低下する傾向があります。

また、ハロー・グレアとは、光がにじんだり、眩しく感じたりする症状を指します。
近年の技術進歩により、こうした見え方はかなり改善されてきていますが、完全になくなるわけではなく、わずかに残る場合もあります。

テクニス オデッセイは従来の回折型レンズと比べると、こうした見え方の質に関する問題点が大きく改善されています。
とはいえ、見え方の感じ方には個人差があるため、人によっては「見えづらさ」や「違和感」を覚える可能性もゼロではありません。

当院では At Our Clinic

万が一、テクニス オデッセイが目に合わなかった場合には、
レンズ費用をご返金のうえ、適切な眼内レンズへの交換を行っています。

十分な経験と確かな実績があるからこそ可能な、安心の返金保証制度です。

返金ポリシーについてはこちら

レンズ費用が高い

レンティス コンフォート以外の多焦点眼内レンズを用いた白内障手術では、レンズ費用が別途かかります。

具体的には、レンティス コンフォートは「選定療養制度」の対象であり、通常の保険診療の枠組みで手術を受けることができます。

一方、それ以外の多焦点眼内レンズを使用する場合は、この制度の対象外となるものも多く、レンズ自体の費用が自費扱いとなり、手術費用とは別に追加の費用が必要になります。

そのため、レンズの種類によってトータルの費用が大きく異なる可能性があることを、事前にご理解いただくことが大切です。

テクニス オデッセイの評判・感想・満足度は?

テクニス オデッセイは、ハロー・グレアの症状が大きく抑えられていることから、医師や患者様の間で高い評価を得ています。

特に、従来の回折型多焦点眼内レンズで夜間の見えづらさに悩んでいた方にとっては、選択肢として注目されています。

実際に、一部のクリニックでは、テクニス オデッセイを主力のレンズとして採用し始めているケースも見られます。

ただし、2025年時点では発売からの期間が比較的短く、長期的な使用実績はまだ十分とは言えません。

そのため、今後実際に使用された患者様がどのような視機能の変化や満足度を感じるかについては、引き続き慎重に観察していく必要があります。

テクニス オデッセイの総合評価

評価軸 評価
見え方の自然さ
高い
コントラスト感度
良い
ハロー・グレア
少なめ
近方視力
良い
中間視力
良い

解説医師

湯田 健太郎
きくな湯田眼科
院長 湯田 健太郎

専門

網膜硝子体手術・白内障手術・ICL手術

所属

きくな湯田眼科

院長

センター北しみずアイクリニック

理事

妙蓮寺眼科

非常勤