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目の中の水晶体と呼ばれるレンズが濁る病気で、かすむ、まぶしい、二重に見えるなどの症状が現れます。
加齢、外傷、紫外線、タバコ、糖尿病などがあります。
紫外線を避ける、野菜・魚・ヨーグルト・サプリメントを摂取することで進行を遅らせることができます。
白内障手術が唯一の治療法です。
白内障手術は濁った水晶体を取り除き、人工レンズを挿入します。
白内障はGrade1~5で表されます。
Grade3以上は積極的な手術が必要です。
Grade1でも見えづらさがある場合は手術を行います。
遠視の方が白内障になると、急性緑内障発作を起こすことがあります。
失明にもつながる可能性がある病気です。
急性緑内障発作のリスクがある方は、白内障の症状がなくても白内障手術が必要となることがあります。

院長
湯田 健太郎 Kentaro Yuda
ゆだ けんたろう
きくな湯田眼科
院長
センター北しみずアイクリニック
理事
妙蓮寺眼科
非常勤
白内障とは、水晶体が白く濁ること
白内障とは、目の中のレンズ「水晶体」が濁り、視界がかすんで見づらくなる病気です。
水晶体(すいしょうたい)はカメラのレンズに相当し、目に入る光を調節して、ピントを合わせる機能があります。
水晶体は若い頃は透明で柔軟性があります。
水晶体は厚みを自由に変えることができます。
遠くを見る場合は薄くなり、手元を見る時には厚くなります。
40歳を過ぎた頃から水晶体は少しずつ固くなり、厚みが変わりにくくなります。
これによりピントが合わせづらくなります。
これが「老眼」です。
水晶体が濁り始めます。
これが「白内障」です。
白内障は60歳を過ぎるとすべての方に認められ、年々進行します。
透明で柔軟性がある
少しづつ固くなる
老眼濁りがでる
白内障
白内障があると、目がかすむ、色がくすんで見える、光がまぶしく感じる、物が二重に見える、目が疲れやすいなどの症状が現れます。
主な原因は年齢です。
その他にも紫外線、タバコ、目のケガ、熱中症、強い近視、ぶどう膜炎、先天性、糖尿病、アトピーなどがあります。
生まれてすぐに白内障を発症するのが先天性白内障です。
原因としては、染色体異常、全身疾患、子宮内でのウイルス感染が挙げられます。
妊娠12週までに風疹ウイルスに感染すると、胎児にもウイルスが感染します。
これを先天性風疹症候群と呼びます。
先天性風疹症候群では、白内障や心疾患、難聴などが複合的に発症することがあります。
禁煙、帽子やサングラスによる紫外線予防、健康的な食事と睡眠。
紙タバコだけでなく、電子タバコも白内障の原因になります。
タバコには「カドミウム」が含まれていて、タバコを吸う方は血液内のカドミウムが高くなります。
カドミウムは「SOD」という白内障の進行を抑える物質を破壊します。1)
SOD:スーパーオキシドジスムターゼ
体内の酸化物質(老化を促進する因子)を抑える作用があります。
サングラス、つばの広い帽子、日傘などで紫外線を避けましょう。
①色が濃すぎないものを選ぶ
色が濃いものは瞳が大きく開いてしまうため、紫外線が目に入りやすくなります。
②紫外線透過率が低いものを選ぶ
紫外線透過率が低いものほど、目に入る紫外線を抑えてくれます。
避けるべき食べ物
白内障予防に良い食べ物
乳製品について
サプリメントについて
まず乳製品が白内障を悪くする、
その理由としてガラクトースが原因である。
大きな間違いです。
日本乳業協会でも乳製品は
白内障の原因とならないことが
明記されています。1,2)
ヨーグルトは白内障予防になります! 3)
引用
1) 日本乳業協会 ホームページ
2) Is Dietary Milk Intake Associated with Cataract Extraction History in Older Adults? An Analysis from the US Population
Mustafa et al. J Ophthalmol. 2020; 2020: 2562875
3) Influence of Diet, Dietary Products and Vitamins on Age-Related Cataract Incidence: A Systematic Review
Falkowska et al. Nutrients. 2023 Oct 28;15(21):4585
ビタミンやβカロテンは
白内障予防について効果的。
これは間違いではありませんが、
白内障の進行を促す可能性がある
との報告もあるため、注意が必要です。4)
過度な炭水化物、糖質、塩分、脂質、肉の摂取は、白内障の進行を促す可能性があります。
インスタントフード、ファーストフード、お菓子はこれらを多く含むため、食べすぎないようにしましょう。
①野菜
野菜の摂取が白内障の予防に効果的であることが、複数の臨床研究で報告されています。
ただし、日本で行われた研究では、男性には予防効果が認められたものの、女性には効果が見られなかったと報告されています。
②魚、ヨーグルト
③オメガ3脂肪酸、ルテイン、ゼアキサンチン
①ビタミンB群
ビタミンB群はB1からB12までありますが、B1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B3(ナイアシン)、B6(ピリドキシン)、B12(シアノコバラミン)が白内障予防に効果的であるとする研究報告があります。
一方で、ビタミン剤を積極的に摂取する人は白内障になりやすいとも報告されています。
特にB9(葉酸)は白内障を悪化させる可能性があるようです。
② βカロテン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンK、コーヒー
これらも白内障予防に効果がある一方で、過剰に摂取すると逆に白内障のリスクを高めるとの報告もあります。
ピレノキシン(カタリン、カリーユニ)
グルタチオン(タチオン)
水晶体の酸化ストレスを改善し、白内障を予防するとされています。
しかし、その効果については賛否が分かれています。
現在のところ、これ以外の白内障治療用の目薬は開発されていません。
今後に期待しましょう。
白内障を治せるのは白内障手術だけです。
どんな名医でも、白内障を手術以外で治すことはできません。
白内障手術は濁った水晶体を取り除き、人工レンズを目の中に挿入します。
メリットは見え方がクリアになることです。
デメリットはピントが一点しか合わないことです。
ピントを手元に合わせると遠方が見えづらくなり、遠方に合わせると近方が見えづらくなります。
そのため、手術の後はメガネをつけてピントを調節する必要があります。
「多焦点眼内レンズ」と呼ばれる特殊なレンズを使用すれば、メガネなしで遠くと近くの両方を見ることができます。
ただし、ハロー・グレア、コントラスト感度の低下などデメリットがあります。
後悔しないため・失敗しないためにもレンズの選択はとても大切です。


白内障の進行度は、Grade1~5まで表されます。
手術が積極的に必要になるのは、Grade3以上です。
Grade2以下は、自覚症状がなければ経過観察を行い、見えづらさがあれば手術を検討します。
白内障が進行すると、水晶体の色が変化していきます。
若い頃の水晶体は透明ですが、混濁に伴って白→黄色→琥珀色→茶色と変化します。
この色の変化を基に、白内障の進行度を分類したものがEmery-Little分類です。
Grade3以上の場合は、手術をお勧めします。
Grade1と2の場合は、見えづらい等の自覚症状があれば手術、なければ様子見です。
白内障が進行しすぎると、手術が難しくなることがあります。
症状が進行しすぎる前に眼科を受診しましょう。
1
2
3
4
5
透明
白~黄色
黄色
琥珀色
茶色
等級と手術の推奨は目安です。
WHOの失明の定義では、良い方の矯正視力が0.05以下とされています。
この基準は、視力が0.05以下になると歩行が困難になるためです。
白内障を放置すると最終的には失明に至り、一人で生活することができなくなります。
日本では白内障手術が普及しているため、白内障で失明することはほとんどありません。
しかし、世界では失明原因の1位は白内障です。
その割合は50% であり、2位の緑内障(8%)とは大きな差があります。
失明に至らなくても、視力低下によりケガのリスクが高まります。
白内障があると、転倒のリスクは3倍になることが知られています。1)
高齢者の転倒は非常に危険です。転倒による骨折が原因で寝たきりになることも少なくありません。
白内障がある方は、ない方と比べて約1.8倍ほどうつ病になりやすいことが知られています。2)
その原因として、以下の2つのことが考えられます。
1つ目は、見えづらくなることで外部からの刺激が減り、楽しみが少なくなるためです。
2つ目は、濁った水晶体によって目の中に光が十分に届かなくなるためです。
太陽の光を浴びると、脳内でセロトニンが分泌されます。
セロトニンは脳を活性化させる働きがあり、不足するとうつ病が悪化する可能性があります。
白内障は睡眠障害の原因になります。
白内障手術で睡眠障害が改善することがあります。
光が目の中に届いて睡眠リズムが整うためと考えられています。3)
白内障があると外部からの情報量が少なくなり、認知症を発症しやすくなります。4)
急性緑内障発作は
目の中の圧力「眼圧」が急激に上がって、目の神経が障害される病気です。
治療が遅れると失明につながることがあります。
遠視の方が白内障になることで発症することがあります。
目の中には「房水」と呼ばれる液体が流れています。
房水は水晶体の横にある「線維柱帯」と呼ばれるところから排出されます。
白内障が進むと、水晶体が濁るだけでなく膨らんできます。
水晶体が膨らむとこの道が狭くなってきます。
近視の方は道が元々広いため、問題ありません。
遠視の方は道が狭いため、膨らんだ白内障により完全に詰まってしまうことがあります。
房水が排出されなくなると、眼圧が急激に上昇します。
目の神経は圧力に弱く、過度な圧力がかかるとダメージを受けてしまいます。
これが「急性緑内障発作」です。
特に遠視の方や白内障が進行している方は注意が必要です。
気になる症状があれば、早めに眼科を受診しましょう。
目の痛み
頭痛
吐き気
充血
目のかすみ
まずは眼圧を下げる治療を行います。
高浸透圧薬 (マンニトール・グリセオール) を点滴で投与
緑内障点眼薬や縮瞳薬 (ピロカルピン) を使用
白内障手術や虹彩切開手術
急性緑内障発作は白内障手術を行うことで予防することができます。
緑内障発作は発症するまで自覚症状がありません。
遠視が強い方は一度眼科を受診して、目に問題ないかチェックを受けましょう。

きくな湯田眼科
院長
センター北しみずアイクリニック
理事
妙蓮寺眼科
非常勤
2006年に浜松医科大学を卒業、2012年に東京大学で学位を取得。
2017年には横浜市立大学附属病院で、難しい白内障手術や網膜硝子体手術を数多く行ってきました。
2019年からハーバード医科大学でリサーチフェローとして基礎研究に従事。
帰国後はきくな湯田眼科で白内障の手術を年間1,000件以上行っています。
自身の父である院長の白内障手術も執刀しました。