きくな湯田眼科
斜視はそのずれ方により内斜視、外斜視、上下斜視と分けることができます。
原因分類では先天性、後天性に分けられます。
乳児に見られる先天性内斜視は弱視になる可能性が高くできるだけ早い治療が必要になります。
これよりやや年長児で、ものを見るときに内斜視になるのは調節性内斜視の可能性が高く、多くは遠視で、適切な眼鏡矯正が必要です(図1)。

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小児期で最も多い斜視は間欠性外斜視で、ボーとした時や疲労時などに外斜視が現れ普段は正常な眼位といえます。この場合は急いで治療をする必要はなく、眼精疲労が強い場合か恒常性外斜視に移行した場合に手術的治療を行います(図2)。横を向いたときに上下斜視が見られれば下斜筋過動症のことが多く、その程度のより手術療法が必要となります。

突然生じた斜視は麻痺性斜視と考えられます。複視を伴い脳神経の麻痺である可能性が高く、MRIなどの頭部の精密検査が必要です(図3)。
疲労時に外斜視が見られ、眼瞼下垂を伴っていれば重症筋無力症の可能性があります。適切な検査で診断が確定でき、治療法も確立しているので、できれば神経眼科専門医への受診を勧めます。

子どもで斜視が疑われる場合に最も大切なことは本当の斜視かどうかを見極めることで、簡単にはフラッシュで子供の顔写真を撮ることで見極められます。斜視があれば、瞳孔に映ったフラッシュ光が真ん中よりずれている(図4)。次に大切なことは両眼視ができているかどうかで、その簡単な検出法は向かい合わせになり、まず親が人差し指を立てて出し、子供の人差し指で触らせる方法です。両眼視に問題がなければ簡単に指同士を合わせることができます。

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